人通りの多い駅前。私はバイト帰り。

高校三年生は受験やらで本当は忙しいんだけど

私はそんな中バイトをやっている。単なる小遣い稼ぎ。

駅を出て、なんかお腹が空いたので、丁度近くにあった喫茶店に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェ喫茶店

 

 

 

 

 

 

 

 

中は見事混んでる。所々席が空いてるが私はあまり相席は好きじゃない。

と言っても、また外出て店を探すのも、空きっ腹抱えて家に帰るくらいだったら

相席くらい別にかまわない。

ただ、相手の人がおっさんとかキモイ系の人だったら私は立って食べる!

「いらっしゃいませ〜ただいま満席のため相席になりまーす!」

店員の人が入ってきた私に言った。

見れば分かる、というか相席覚悟で入ってきたんだから。

私は店の中を見まわして空いてる席を探した。

何席か空いていた中、私は窓側の席に決めた。

2人用の席で、ガラス越しに駅から出てきた人達が見える。

別にそんなに景色が良いわけじゃないが(というか通りがかる人にいちいち見られる席ね)

私は直感でここに決めた。それに私は人を観察するのが好きだったりする(そこ、悪趣味とか言わない!

「ここ、いいですか?」

私はその席に座っている相手の人にきいた。

男の人、私より少し年上・・・かな?結構かっこいい。

特に黒い服にシルバーのアクセがよく似合っている。オシャレな人だな・・・

「・・・86点」

彼は私に返事の代わりに言った。

「・・は?」

86点って・・・え?私???

「色合いのいい服だね、肌の色とよく合っている。秋らしくて、ロングヘアーの君に似合ってるね。ただ・・・」

何この人、いきなり語りだした??

というより私は褒められたの??

私は今日は茶色系の服を着ていた。(私の学校は私服なのだ)

「ただ・・・?」

「アクセサリー、ワンポイントが腕時計だけってのが難点だね、スクールバックも普通」

・・・・・・・・・・・・・・・。

「でもそれは人の好みだから残りの14点は僕の好みの差かな」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「86点は僕にとってなかなか高得点だよ、すごいね」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「あ、席どうぞ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「あの・・・いきなり何なんですか?」

「ん?君のファッションチェック。終わったから後は何も話すことは無いよ」

彼は右手をひらひらさせて左手でカップを持ち紅茶を飲んだ。(紅茶・・・だよね?)

「私がきいたのは何でいきなり点数つけられなければならないんですか??」

私は椅子に座りながら彼に言った。

彼は顎に手をあてて、少し間をおいて言った。

「僕の趣味・・・かな」

・・・・・・・・・・・・趣味????

「通りがかる人や出会う人のファッションチェックを毎回する。それによって僕自身も磨く」

彼は無表情で私に向かって言った。

「君は僕の服を見て、何点つける?」

??!!突然何を言いだすんだこの人は

「えーっと・・・・」

私も女だ。ファッションにはこだわっている方。

彼のファッションに点数をつける・・・・?・・・・・。

私は人に点数をつけるなんてあんまりよく無いんじゃないかなと思うんだけど・・・・

私は彼を見てかっこいいって思ったから、そうね・・・・

「100点・・・かな」

ほぼ直感で私は言った。

「・・・・はぁ」

彼はしばらく私を見た後、ため息をついた。

「100点の人間なんているわけないじゃないか」

「ええ?!!?」

何よ、普通100点なんて言われたら喜ぶでしょ?

彼は私を睨みつけてきたわ・・・・ったく失礼な奴。

「じゃあ聞くけど、何で100点と思ったの?」

・・・・えーっと・・・

「・・・かっこよかった・・・から?」

彼はまたため息をついた。

「疑問系の時点で君の負けだね、この100点は君の好みの点数だね」

だからこの人は一体何なのよ。

「まぁいいや、わざわざ気を使ってくれてありがと」

別に気を使ったワケじゃないんだけどなぁ・・・・。

「・・・あなたはいつも人を観察しているの?」

「ああ、特にこの駅から出てくる人を見るのが楽しくてね」

ふーん、私と一緒かな。

「え、じゃあいっつもファッションチェックしてるんですか?」

「うんそうだよ。例えば・・・」

彼は窓の外に目を移した。

「あの40代ぐらいのおばさん達、わかるかい?」

改札から少し手前でおばさんが井戸端会議?みたいに話し合っている。

「あの中の、そうだなぁ・・・眼鏡掛けて髪を頭の上のほうで結っておだんごにしてる人にしよう」

おばさん4人の中のあのちょっと太った人のことかな・・・?

「あの人を見て、君はどう思う?」

彼は私に聞いた。

黄色のジャケットに紫のロングスカート(よく見れば小さな花柄だった)。真っ黒なロングブーツに手にはブレスレットがじゃらじゃら。

さらに赤い眼鏡にオレンジっぽい色のネックレス。…なんか違和感を少し感じた。

「・・・良い感じなんじゃない?70点」

私は彼を見て言った。

「・・・・君は優しいね、それとも君のセンスのせいかな?」

・・・なんか私が間違ってる気がしてしまう口調で彼は言った。

「あなたは?」

「・・・36点」

彼はボソッと言った。

「何でそんなに低いの?」

「あの人をよーく見てごらん」

私は窓の外を見た。

うーん…。この違和感はなんだろう…?

懐かしいような身近なようなこの感覚…。

その答えを彼は答えてくれた。

 

 

「・・・あの人、サツマイモみたいだろ」

 

 

 

プッ・・・・!!!!!

言われてみれば黄色のジャケットと紫のスカートが・・・・!!

「別に秋だからそういうタイトルで選んだのかもしれないけど、あの人は丁度太ってるし、顔のメイクと合ってない」

痩せてる人があの服を着たらまぁまぁ可愛い?のかもしれないけど

確かに太ってる人にはオススメできないわね・・・。(小学生の男の子にからかわれそう・・・)

それにおばさん特有の厚化粧。(その厚化粧が自分の年齢を覚らせていることに気づかないの?)

よく見ればアクセサリーが(特にブレスレット)ちょっとうるさいわね・・・。

「黄色に紫は色合い的には合ってるんだ、だけどそれは保護色で合ってるから、どっちかの色をワンポイントにつけるかぐらいで丁度良いんだ」

保護色・・・かぁ。

「まぁ、僕のセンスで採点してるから必ずしもいけないということはない」

・・・・。

なかなかオシャレにこだわる人だなぁ・・・男の人にしてはめづらしぃ・・・・。

私は気づけば彼のことを気に入ってしまったようだ。

「ねぇ、あなたいつもこの喫茶店にいるの?」

私は思い切って聞いてみた。

「そうだね・・・大体この喫茶店でチェックしてるね」

彼は窓の外を見て答えた。

「また・・・相席してもらってもいい?」

「ファッションチェックはさせてもらうよ」

私は彼ににっこり笑って席を立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえば私、この喫茶店で何も頼んでなかった。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fin

 

 

 

 

 

 

 

 

後書き   全国の紫スカート&黄色ジャケットを着た方、ごめんなさい。そして行き当たりばったりで書いてすみません。